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2023年03月07日

3D点群

AIを活用し、3D点群データの自動仕分けを行う新たな技術を開発!実証実験の仕分け精度は90%以上を達成。実運用も開始し、コストやリソースの大幅な削減を実現!

自社でヘリコプターを所有し、ドクターヘリの運航や被災地支援、物資の輸送などを手掛ける航空事業と、国内屈指の計測技術と解析技術の融合によって高精度な空間データを作成・提供し、防災計画や生活インフラ整備に活用される空間情報事業を行う国内大手の朝日航洋株式会社。
常に先進的な技術を取り入れ業務改革を推進し、顧客に新たな価値創出を目指す同社の空間情報事業本部では、ヘリコプターを使用し撮影したデータを仕分けする「3D点群データの自動仕分けを行うAIモデル搭載ツール(以下、「AIモデル」)」を、Automagiと共同開発。

実証実験での精度は90%以上、実運用でも最大60%の工数削減を達成するとともに、人による
フィルタリング作業で発生していた仕分け判断のバラつきの低減にも繋がるなど高い成果を出している。
今回、AIモデルの開発担当者である、朝日航洋株式会社 空間情報事業本部 社会インフラ事業部 東京環境エネルギー部 電力技術グループ グループリーダー 米倉 範和氏に、AIを活用するに至った経緯や今後の展開など話を聞いた。


人的リソースと工数削減に向け、最新技術であるAIを取り入れ業務改革を進める!

◆所属部署である空間情報事業本部の事業とは

“空にさきがけ未来をひらく”を企業理念に、「人と社会を豊かにしたい」というお客様の熱い思いに応えるため、様々なソリューションの提供を通じて課題解決を続け、安全・安心に暮らせる世界や豊かな社会を支えることに貢献してきた朝日航洋株式会社。
経営の核の1つである空間情報事業では、音波や電磁波といった最先端のデジタルセンサーを用い、使用目的に合った計測技術(航空レーザ計測、モービルマッピングシステム、海底探査など)と解析技術を融合させた高精度な空間データを作成し提供。これらのデータは、道路、上下水道、ガス、電気といった、私たちの身近な生活インフラ整備に活用されているほか、ハザードマップや避難経路の位置情報など防災支援の分野にも広く役立てられている。



◆Automagiが提供するAI ”AMY INSIGHT” を導入するきっかけ

「弊社の取引先は、自治体やインフラ企業などが多いです。インフラ設備の点検は送電線のチェックなどがありますが、今まで現地に赴いて人による目視で確認されていました。しかし人手不足など、今までの手法で維持・管理をしていくことが難しくなっているなか、効率化していくことが課題としてありました。その課題解決のため、我々は今まで人が実施していた作業を代替できないかと考え、センサー技術などを活用し上空から撮影して得た3D点群計測データを解析し、取引先のニーズに応じた形で提供しています。」
そのようなインフラ設備の維持・管理をサポートするために計測した3D点群データは、人の手によって仕分け(フィルタリング作業)を実施していたという。

「取得した3D点群データはあらゆる対象物が点の集まりで表されているため、どの点がどの対象物を示しているのかを、これまでは全てオペレータが目視で確認し、手作業でフィルタリングを行っていました。その量は年間約5,000km約1,700人日もの作業工数が発生し非常に多くの人的リソースが必要となります。加えて、目視によるフィルタリングでは、作業者による判定のバラつきが生じることも課題でした。」その課題解決のために着目したのが、Automagiが開発・提供するAI(人工知能)ソリューションだ。

「フィルタリングは一部自動化していましたが、うまくいかないこともあり、AIを活用することでまた違った結果が得られるのではないかと期待していました。
AutomagiのAIの活用技術はもちろんですが、システム構築だけでなく、実際に利用するアプリケーションのフロントエンドの開発・提供もできることから、システムの開発から運用まで一気通貫で実施できる点が魅力でした。また、Automagiは電力会社などとも取引があるため、その点もメリットがあると感じていました。」

◆実証での精度は90%以上を達成!3D点群データを自動仕分けするオンリーワンのAIモデルで、実業務の工数削減も実現。

Automagiと共同開発したAIモデルは、撮影したデータ(3D点群データ)をクラウドにアップロードし、送電線・樹木・地盤・その他の物にフィルタリングされ、解析結果をダウンロードできる。

過去に分類を実施したデータが「ある」ものについては、最適なアルゴリズムを活用し、
過去に分類を実施したデータが「ない」ものについては、深層学習(ディープラーニング)技術を活用した。過去に点群フィルタリング作業を施したLASファイル※を教師データとして、約6万回の学習を行い、構築。実証実験における最終精度は、90%を超える実用的なAIモデルツールが完成。実運用でも最大60%の工数削減を達成し、特許も出願している今までにはない新しい技術である。
「1径間(約300m)あたりのフィルタリングは、人の場合は30分程かかっていましたが、AIモデルの場合、5分程で処理が可能となり大幅な工数とコスト削減につながりました。また、人が行うと判断にばらつきが出てしまうこともありましたが、そこも改善できたと感じています。
航空データ測量と言われる分野は、高精度・広範囲にデータを取得することができ、いわゆる地図をつくるための等高線を作成する目的で使われることが一般的です。しかし、我々は送電線や樹木の調査に用いることが多く、そのため取得したデータから、送電線と樹木以外を取り除く必要がありましたが、そのようなツールは少なかったです。取得したデータから送電線や樹木、それ以外の物体を認知しフィルタリングできるシステムはAIを活用したからできたことで、オンリーワンの技術であり特許を出願しています。さらに、一般的な自動仕分けツールと違い、AIに学習させることにより、フィルタリングにおける経験値が、作業者個人の知見としてではなく、自社の資産として蓄えられることも、メリットのひとつだと感じました。」


※LAS:レーザ測量や写真測量で得られた点群データを受け渡しするための公開規格ファイル形式

また、当初は実運用まではたどり着かないのではないかと考えていたという米倉氏。
「AIについては事前に色々と調べており、実運用化まで持って行けたケースが少ないことは分かっていたため、とりあえずやってみようかという温度感でスタートしました。
しかし、実証実験で高い精度が出ただけでなく、実用化まで実現し業務フローに組み込むことで、実際に業務工数を削減できているため非常に満足しています。期待以上の結果になりました。」

プレスリリース:https://www.automagi.jp/news/insight-ai_pressrelease20221201/


◆他部署での利活用だけでなく、企業のニーズに合わせた点群データのモデルとアプリを作成するなど、新たな活用方法も視野にさらなるAIモデルの進化を目指す!

今後のAIモデルの活用は、点群データを扱っている他部署での展開も見据え検討中。
また、車輌で計測したデータや、ドローンにスキャナーを搭載し撮影したデータ、ハンディスキャナを活用し歩いて撮影したデータなど、様々な方法で収集したデータを今回のAIモデルを活用したフィルタリング作業に応用できると考えている。
「人が目視でチェックする作業をゼロにするのは現実的に厳しいですが、その作業を限りなく少なくすることはできると思っています。また、お客様との合意の上とはなりますが、100%仕分けされているデータではなく、例えば8割程度の精度ではありますがAIモデルでの仕分けデータのみで提供することも可能ではないかと考えています。それにより、納期とコストを抑えることができるなど、顧客のニーズに合わせたビジネスの展開ができると思っています。
今回のAIモデルは送電線に特化したものですが、今後はそれをそのまま横展開するのではなく、お客様の希望する対象物をフィルタリングするためのモデルの作成から、アプリケーションの提供までを実施したいと考えています。Automagiには、他領域でのAI活用方法の提案を期待しています。」
と新たな活用方法も見据え、AIモデルのさらなる進化と可能性を語ってくれた。

朝日航洋株式会社様:https://www.aeroasahi.co.jp/
Automagi株式会社::https://www.automagi.jp/
AMY INSIGHT:https://www.automagi.jp/product/amy-insight/

<朝日航洋へのお問い合わせ窓口>
朝日航洋株式会社 
空間情報事業本部 社会インフラ事業部
環境エネルギー部 電力技術グループ
TEL:049-238-5122
メールでのお問い合わせ:https://www.aeroasahi.co.jp/contact/spatial/
会社URL:https://www.aeroasahi.co.jp/

<Automagiへのお問い合わせ窓口>
Automagi株式会社 PR担当
TEL :03-5544-9744
E-mail:pr@automagi.jp
URL :https://www.automagi.jp/

<Automagi 株式会社について>
Automagi株式会社は、通信キャリア向けの大規模ユーザシステムや、
人工知能技術を活用した通信インフラ企業・建設不動産企業・物流企業などへのサービスの提供などを担当し実績としています。
これら自社開発ノウハウを活かし、AI(人工知能)やIoTのソリューションの開発・提供をしています。

<会社概要>
会社名:Automagi 株式会社
設立:2010年6月4日
本社:〒107-0052 東京都港区赤坂1丁目9−13 三会堂ビル 6階
資本金 :591百万円
代表取締役社長:野呂 堅太郎
従業員数:77名
事業内容:
・人工知能/データ解析分野でのソリューション提供/システム開発
・通信キャリア/大企業向けの大規模/高信頼性システムの開発・運用
・企業の新規事業/サービスの開発支援コンサルティングサービス
・IoT/位置情報関連サービスのソリューション提供/システム開発
・海外技術企業の日本市場開拓サポート

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Automagi株式会社について

Automagi株式会社は、通信キャリア向けの大規模ユーザシステムや人工知能技術を活用した金融機関などへのサービスの提供などを担当し実績としています。これら自社開発ノウハウを活かし、AI(人工知能)やIoTのソリューションの開発・提供をしています。

設立 2010年6月4日
本社 〒160-0023 東京都新宿区西新宿6-10-1 日土地西新宿ビル7F
資本金 100百万円
代表取締役 野呂 堅太郎
スタッフ数 64名(常駐契約エンジニア含む)
事業内容

・人工知能/データ解析分野でのソリューション提供/システム開発
・通信キャリア/大企業向けの大規模/高信頼性システムの開発・運用
・企業の新規事業/サービスの開発支援コンサルティングサービス
・IoT/位置情報関連サービスのソリューション提供/システム開発
・海外技術企業の日本市場開拓サポート

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